日本語学力テストとは
「日本語学力テスト」は日本語を母語としない人の日本語能力を測定する検定試験です。1989年の第１回試験以来、多くの日本語学習者のスキルアップに活用されています。
本テストは、専門教育出版が教科書出版社としての長年の経験とノウハウを結集して開発しています。作問の底本には日本語教育業界で定評のある『１万語語彙分類集』と『語彙別漢字基準表』を使用しています。作問には現役日本語教師が参加し、ベテラン編集者らが出題基準に沿っているか厳しくチェックしています。
| 名称 | 日本語学力テスト | |||
|---|---|---|---|---|
| 目的 | 日本語を母語としない人の日本語能力を測定し判定すること | |||
| 主催者 | 株式会社専門教育出版（所在地：東京都新宿区） | |||
| 実施回数 | いつでも実施可 | |||
| 実施月 | いつでも実施可 ※年２回（５月と10月）に新しい試験問題を公開 | |||
| 実施会場 | 日本、台湾ほか | |||
| レベル | 1級から5級までの５段階 | |||
| 出題内容 | 日本語能力試験に準拠 | |||
| 試験形式 | 選択式マークシート方式 | |||
| 結果発表 | 試験日から３週間以内に発表 受験者全員に成績表を発行、合格者に合格証を発行 | |||
テストの難しさと出題基準、想定する受験者
| 級 | 難しさと出題基準 | 想定する受験者 |
|---|---|---|
| 1級 | 日本語能力試験Ｎ１に準拠 | ・日本語学習時間が1,000時間程度の上級の学習者 ・日本の大学・大学院進学、日本語能力試験Ｎ１合格を目指す学習者 |
| 2級 | 日本語能力試験Ｎ2に準拠 | ・日本語学習時間が800時間程度の上級の学習者 ・日本の大学・専門学校進学、日本語能力試験N2合格を目指す学習者 |
| 3級 | 日本語能力試験Ｎ3に準拠 | ・日本語学習時間が600時間程度の中級の学習者 ・日本の大学・専門学校進学、日本語能力試験N3合格を目指す学習者 |
| 4級 | 日本語能力試験Ｎ4に準拠 | ・日本語学習時間が400時間程度の中級の学習者 ・日本語能力試験N4合格を目指す学習者 |
| 5級 | 日本語能力試験Ｎ5に準拠 | ・日本語学習時間が200時間程度の初級の学習者 ・日本語能力試験N5合格を目指す学習者 |
テストの内容
| 級 | 分野 | 配点 | 総合 得点 |
試験 時間 |
内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1級 | 言語知識（文字・語彙・文法）・読解 | 120点 | 180点 | 110分 | 文字・語彙：漢字読み、文脈規定、言い換え類義、用法 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文、長文）、統合理解、主張理解、情報検索 |
| 聴解 | 60点 | 60分 | 文字・語彙：漢字読み、文脈規定、言い換え類義、用法 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文、長文）、統合理解、主張理解、情報検索 |
||
| 2級 | 言語知識（文字・語彙・文法）・読解 | 120点 | 180点 | 105分 | 文字・語彙：漢字読み、表記、語形成、文脈規定、言い換え類義、用法 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文）、統合理解、主張理解、情報検索 |
| 聴解 | 60点 | 50分 | 課題理解、ポイント理解、概要理解、即時応答、統合理解 | ||
| 3級 | 言語知識（文字・語彙） | 60点 | 180点 | 30分 | 漢字読み、表記、文脈規定、言い換え類義、用法 |
| 言語知識（文法）・読解 | 60点 | 70分 | 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文、長文）、情報検索 |
||
| 聴解 | 60点 | 40分 | 課題理解、ポイント理解、概要理解、発話表現、即時応答 | ||
| 4級 | 言語知識（文字・語彙） | 60点 | 180点 | 30分 | 漢字読み、表記、文脈規定、言い換え類義、用法 |
| 言語知識（文法）・読解 | 60点 | 60分 | 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文）、情報検索 |
||
| 聴解 | 60点 | 35分 | 課題理解、ポイント理解、発話表現、即時応答 | ||
| 5級 | 言語知識（文字・語彙） | 60点 | 180点 | 25分 | 漢字読み、表記、文脈規定、言い換え類義 |
| 言語知識（文法）・読解 | 60点 | 50分 | 文法：文法形式の判断、文の組み立て、文章の文法 読解：内容理解（短文、中文）、情報検索 |
||
| 聴解 | 60点 | 30分 | 課題理解、ポイント理解、発話表現、即時応答 |
合格基準
「総得点が合格点を上回っていること」と「各分野の得点が、配点の25％以上であること」の２つの条件を満たしている場合、合格と判定されます（合格点は回によって変わります）。偏りのない日本語能力を評価するため、総得点で合格点を超えていても25％未満の得点の分野が1つでもあると不合格とします。
日本語学力テストの活用例
日本語能力試験の模擬試験として
日本語学力テストは日本語能力試験と形式が同じです。学生がいつもの教室で受けられる手軽な模擬試験としてご活用ください。
学生の日本語力測定に
入学時のプレースメントテストとして、また各学期の中間・期末テストとしてご利用ください。
大学出願や就職時の提出書類として
大学出願や、就職活動の際に提出する日本語能力の証明書類としてご活用ください。